コラム Column

第4話【こちら編酒部】苦肉の策?! モスコミュール

〜3人よれば文殊の知恵?〜

今やカラオケや居酒屋など色々な所で飲めるので
Barであえて頼む機会が少ないかもしれないカクテルですね。
でも、やはりカクテルはBarで飲んで欲しいものです。
改めてBarで飲むとそのカクテルの本当の魅力に出会えるハズです。

ウォッカ
ライムカット
ジンジャーエール
そして、銅製のマグカップ。

これがモスコミュール。
本来はジンジャーエールでなく、ジンジャービアという炭酸飲料で割ります。
ビアと言ってますがこれはビールでありません。
見た目ビールっぽいだけです。
日本ではあまり手に入らないために、
昔から代わりにジンジャーエールを使っています。
そして何より銅製のマグで飲むことがポイントです。
熱伝導の良い銅製のマグで飲むと、
一口目からキリッとした冷たさを味わえます。
しかし、このモスコミュールと銅マグの組合せは偶然の産物
いや苦肉の策、いや3人のため息から生まれたものなんです。

昔々のアメリカのBarにて…
ため息ばかりつく3人がいました。
発注しすぎて大量にあまったジンジャービアを抱えるバーのマスター。
「はぁ〜これどうしよう…」
中々売れ行きが良くない銅製マグを売る人。
「はぁ〜今日も売れなかったなぁ…」
アメリカのウォッカ市場の参入に出遅れたスミノフウォッカの営業担当。
「はぁ〜今期のノルマ達成できないなぁ…」

はぁ〜どないしよぅ。
3人のため息が重なったその時、歴史が動いたのです。
あ、このウォッカとおたくのジンジャービアを混ぜて
そちらさんの銅製マグに入れて
カクテルにしてキャンペーンで売り込もうよ!
そうすればみんなハッピーになれるねっ!
それと、今はライムのさっぱり感が人気だからこれも入れておこっか!

かくして生まれた(と言われる)モスコミュール。
その後は、ニューヨークで流行りのカクテル!!

という触れ込みで始まったこのキャンペーンがアメリカ全土に広がり
いまや多くの人に飲まれ続けているスタンダードカクテルとなったのです。
ちなみにカクテルの由来には諸説あります。
今風に言いますと「意見には個人差があります。」(笑)
でも、だいたいあってますのでご安心ください。

さぁ、今夜はキリッとモスコミュールをいただきますか。

NO COCKTAIL NO LIFE〜♪