ニュース

【孤独のぐるまん season1】第6食 『唐津の夜風に吹かれて』

見澤
「地酒ェ……飲みに行きたいな……」

ほんの思いつきであった。
しかし、思いついたらすぐに出発できるのが大人の旅ってやつだ。

持って行くものは3日分の着替えと
モバイルバッテリーのみ。
何か足りなければ現地調達上等。
大人の旅ってやつだ。

雲海の中を進む飛行機の中で一人(静かに)はしゃいでいたら、
既に熊本空港である。
そこから目指すは、佐賀。Sa・Ga。

宿は唐津。
事前情報など何も無い。
名物は着いてから調べれば良い。
大人の旅ってやつだ。

どうやらイカの活け造りが名物らしい。
早速向かった先は唐津の西の浜すぐ近くの
『玄洋』であった。


見澤
「ひえぇ……電車の乗り換え
かなりシビアだったんだなぁ……
まさか1本逃しただけで1時間以上待たされるとは……
宿のチェックインもすっかり遅れてしまったし……。」

女将
「何にしましょうか?」

見澤
「イカの活け造り御膳を。」

女将
「ごめんなさいね、今日は特にお客さんが多くて、
イカが全部売れ切れちゃったの。」

見澤
「うわぁ……やっちまった……
スケジュールの遅れがこんなとこにまでシワ寄せを……
何か他におすすめは……」

女将
「このお造り御膳にしなさいな。
これも生け簀のをすぐに捌くから美味しいわよ。」

見澤
「それで。あとこの唐津の酒『瀧』を。」

女将
「はいよ。ちょっと待っててね…………
はい、瀧。」


見澤
「頂きます…………うおぉ……
これはキレのある透明感のある辛口だ……
お造りとめちゃくちゃ合うのでは。」

女将
「はい、お造り御膳。ごゆっくり。」



見澤
「うぉぉ……なんか凄いの来たな…………
では早速このアジから……………
……ん美味いィ!!身がぷりぷりでそこからとろける!!
は……早く瀧を一緒に…………
……ヒーッ!!!!!!!!!
これは!!この一体感は!!!!」


女将
「まるで部活帰りの中学生みたいに
良く食べてくれるねェ……。」

見澤
「こんなに日本酒グビグビ行く中学生はいないって……
それより次の酒を……。」

女将
「ならこの唐津の『太閤』を飲ってみなさいよ。はい。」


見澤
「よ……よーし…………………ヒーッ!!!!!!!!!
これもまた合うなぁ………!!!!」

女将
「今度はちゃんと昼のうちに来るんだよ。
イカも沢山用意しとくからね。」

見澤
「是非お願いしたいところだ…………」


旅行をする度に思うのだが、
どうしてこうも地の料理と地酒は合うものなのか。


勿論この一軒で終わる見澤ではない。次回へ続く。






【→バックナンバーはコチラ】

【→バーテンダーズブログ一覧へ】


このエントリーをはてなブックマークに追加