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【おもろいやん!日比谷Bar】第3話 ボーヴォワール

どうもお世話になっております、
八木高司です。
外食産業に携わるなんて
これっぽっちも想像していなかった20代前半の私でしたが、
最初に働いたお店がその後の人生に大きく関わってくるとは・・・

「Beauvoir」なんて読むかわからない店舗名。
カタカナで「ビストロ ボーヴォワール」って書いてました。
この店名はオーナーが若かりし頃に
フランスで修行?をしていたらしく、
気に入った土地の名前を店名にしたとか。
フランスの居酒屋的な業態が「ビストロ」で、
この名前でスタートしたようです。

このビストロという業態がわからない人が多かったようで、
洋風居酒屋という業態も付け加えておりました。
私が面接を受けたのは、
お店が出来て5年は経っていない頃だったのではないでしょうか?



チリチリパーマで履歴書用の写真を撮って、面接に向かいました。
面接をしてくださったのは、
そのオーナーで髭とメガネが印象的な痩せ気味のおじさんでした。
ちょうど同じ時期に面接を受けた社員希望の男がいて、
経験もあったことから採用することになり、
ランチ営業のスタッフだけが必要でした。

私はカクテルを作れるようになりたいと思っていたので、
ランチ営業ではちょっと難しいではないか?
そこでオーナーは、夜に欠員が出たら
夜も働かせてあげるという条件で採用となりました。
よくもまぁ、あんなチリチリパーマで関西弁の兄ちゃんを
採ってくれたものです。

店舗の大きさはそんな大きくはなく、
30席ぐらいだったでしょうか。
夜はオーナーと社員が2名、
フリーターが1名で夜の営業をやってました。
昼は社員が1、2名とPAが1名という態勢で営業してました。
私が初出勤の時は1週間後に辞める女性PAさんに仕事を教えてもらいました。
とはいえ、ランチ営業はABCと決まった3品のメニューの注文と
提供をこなすことがメイン。
あと夜の営業準備を手伝うことだけです。

慣れてしまうと、そんなに面白い仕事ではない。
そんな時に社員の一人が営業中に負傷して、
そのまま退職する流れとなりました。
とはいえ、売上が伸びている状況ではなかったからでしょう、
まだ夜営業のシフトには組み込まれません。
そしてランチ営業の戦力も落ちてしまうことから、
私にもランチのキッチンをが回せるように教育が始まりました。

料理の仕込み、作り方、提供の仕方、
スピードアップのやり方などなど、
本当いろいろ教えてもらいました。
この時期、生活するには収入が不足しており、
貯金が底を尽きそうになります。

夜のフリーター君が、お昼にバイトしているお店を紹介してくれて、
その店の夜営業を手伝うという変則的なシフトをやってました。
それで分かったのは、このボーヴォワールというお店、
結構上手く出来ているなぁと気づくのです。

まだこの頃は分かってませんが、
実はこの店のオーナーは元日比谷Barのスタッフだったのです。
しかも第1号店(本店)のオープニングの料理長だったのです。
そんなこと知らずに、DJを目指しながらアルバイトに明け暮れる私。



今日はここまで。


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