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【おもろいやん!日比谷Bar】第9話 日比谷Bar有楽町店

どうもお世話になっております、
八木高司です。

ついに日比谷Barへの就職、
新たな挑戦に血がたぎる…

当時の日比谷Bar本部事務所は、
大久保駅から歩いて5分程の百人町にあった。
大久保

(確か、このビルだったような・・・)



ちょっと怪しい街で、職安通り沿いにあったためか?
白かったり、黒かったりする街宣車が大きな音を出して通っていた。

その事務所で、再度K村部長との面接が行われた。

日比谷Barのことについて一通り説明を受けた。
赴任先は、渋谷が希望だったがそうはいかない。
オープンして時間が経ち少し落ち着いた有楽町店に決まった。

有楽町店と言えば、
あのO野寺さんがオープニング店長だったお店。

そのO野寺さん、
銀座店のオープニング店長になったことからそちらに異動。

私が赴任したときには、店長がT中さんに交代していた。

このT中さん、O野寺さんが店長のときから副店長という立場だった。
O野寺さんがグイグイと前に出て引っ張っていくタイプとしたら、
このT中さんはその逆タイプ。
みんなを前を行かせて、後ろで見守る目立たないタイプの人だった。

本格的に繁盛店のBARに働けるということで、
期待と不安でいっぱいだった。

最近までBARの店長をやっていたと言っても、
居酒屋さんが経営していたBARとはちょっと違うだろうと想像していた。

居酒屋業態と違って、
もう少し落ち着いた雰囲気の営業になるだろう。
そういうBARで働きたかった。

神戸で憶えたあの落ち着いた感じのBAR。

そんな想像をしつつ、
日比谷Bar生活の初日を迎える。

出勤して、みんなに自己紹介をする(知っている顔もいた)。
ホール仕込みの段取り、賄いを食べてから営業に入る。
その日は予約が余り入っていなかったと記憶している。

17時過ぎてから、少しづつお客様が入って来る。

予想よりも早い時間帯から賑わう。

まだ私はテーブル席の卓番を把握していないので、
やれることが少ない。
あれよあれよと気付けば、
満席になって賑やかさも大きくなってきた。

「ジントニック、カシスソーダ、ドラフト、オールワンお願いします」
「はい、かしこまりました」
カウンターに、キッチンに、どんどん注文が入る。
その時、カウンター作業が忙しくなったので私が呼ばれた。


渋谷のバーでの経験から、
みんなは私がある程度仕事ができると思っていた。
それでカウンターに入ってドリンクを作るように指示された。

とは言え、いきなり素早く対応できない。

知らぬ間にドリンクの注文がどんどん溜まっていく。
それなのに、ドリンクを作るスピードが上がらない・・・

その日、ヘルプでお店に来ていたN元SVがカウンターに入ってきた。
「どけっ!」

はい、私の仕事は終わった。
この後は洗い物しかやっていない。

研修で初めて入った日比谷Bar渋谷店、あの時と一緒や。
全然成長していない。

そうなんです、私は完全に舐めていた。

よく考えれば、
私はこんなに忙しいBARで働いたことがなかった。

居酒屋の忙しさと、BARの忙しさは全く違った。

私が経験してきたきた居酒屋のサービスはBARと比べて雑だった。
丁寧にやればやる程、時間が掛かって遅くなる。

「使えない・・・ヤツ」

みんなの見る目はこの日から変わったような気がした・・・

今日はここまで。





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