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【おもろいやん!日比谷Bar】第10話 ABC分析

毎度お世話になっております、八木高司です。

日比谷Barに入ったのは良いが、
自分のスキルとのギャップに悩まされる…

当時の有楽町店には年下の先輩A川さんという人がいた。
彼は結構濃いキャラで、ヤンチャなタイプのバーテンダーでした。
そのA川さんから、仕事が遅い、作業が遅いと毎日のように煽られました。
「早く、早く」「まだ?早く出して」「お客様から請求が入ってます」
遅いからと、やっている作業を奪われることも。まぁとにかく毎日煽られます。
そんなに煽られても、急には早くならんがなと思いつつ励みます。

そんな毎日を過ごしておりましたが、
人間は環境に馴染むようで少しづつスピードは上がっていたようです。

そうりゃそうですよね、
怒られたくないから早く動けるように工夫をします。
物の配置を変えたり、動きも変えたり、
場合によっては接客トークを変えることもやりました。

ドリンクを早く作れないなら、
早く提供できる商品をお勧めしようとか。

それをホールのスタッフにお願いしたり、
カウンターのお客様には自分がお話しして時間を稼いだりしたね。
こう見えて、お話しするのは好きだったみたい…

社員になることを希望する日比谷Barスタッフは
慣れてくると店舗の日報・月報
棚卸し・小口レジ金の管理などの店舗業務を学びます。

今から考えると大したことない作業なんですけど、
当時の私にはレベルの高い業務です。

今ではwebに入力すれば良い日報は当然紙ですし、送る手段はFAXです。
長いレシートから日報の項目を移して記入し、計算しながらまとめます。
この日報をちゃんと付けていないと、
月が終わった後に作る月報の数字とレシートの数字が合わなかったりします。
そうなるともう大変です、全部見直さないといけない。

棚卸しという作業も毎月末の深夜にやっていました(今は深夜に居残り禁止です)。

仕事後

棚卸しを早く終わらせて、
みんなと飲みに行ったなぁ・・・始発で帰る。



棚卸しの表を持ってきて、お酒やジュース、食材の在庫を数えていきます。
お酒はボトルを水平に置いて目分量になりますが、0.5本とか記入してました。
これは今でもやり方は変わってないと思います。
前月の棚卸し額と今月の仕入額を足して、
今月の棚卸し額を引くと今月の使用額が出ます。
これを原価額として、月報を仕上げていきPL表を作り上げます。

この一連の作業の流れで、ABC分析というものがありました。
レシートから売れた商品の出数と金額を引っ張ってきて、ランキング表を作ります。
その中の構成比からAランク、Bランク、Cランクと分けて、
今後の商品開発や原価コントロールに活かしたりします。

しかし、当時の私は意味も分からずやっているだけで、
表を作ることに力を注いでおりました。

ある日、その月報セットを本部事務所に提出しに行きましたところ、
ABC分析表が未完成だったことに気づいたのでその場で作っておりました。

たまたま通りかかった社長から声を掛けられました
「何やってるの?」。

この頃の社長は多忙で、姿を見る機会がありませんでした。

私は「ABC分析をやっております」と緊張して答えると、
社長から「ABC分析って何か知ってるのか?」と突っ込まれました。

あまり意味を分からずにやっている私はまともに答えられません。
「売れた順にランキングを作ってます・・・」

その答えに、意味も分からずにやってどうするのか?と短い説教を頂戴しました。
当時の社長は忙しいので、私に長く時間を裂けなかったと思われます。

あれから20年以上経ってますが、
未だに「ABC分析のヤギ」と言われております。

入社面接の時にあれだけ勉強しろよと言われていたのに、
この時は全くと言って良いほど勉強してなかったのです。

こういうツケはあとからやってきます。。。
今日はここまで。





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